障がい者雇用の取り組み vol.21
2013/07/26

同僚をごく自然に
支援できる
一体感のある
職場環境

プロフィール

東海旅客鉄道株式会社

人事部 人事課 課長代理
井上 陽介

数多くの障がいのある社員が
自分で選択した職種・さまざまな業務に従事している

東海旅客鉄道株式会社東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)の誕生は、1987(昭和62)年。障がい者採用は、初期段階から継続して行われています。

「当社には、障がいのある方だけが働くような職種や部署は一切なく、すべての社員が同様に働いていただくことが基本です。もちろん個々の障がいに応じて、ハード、ソフトの両面で必要な配慮はしますが、それ以外に特別なことはしていません」

このように説明されるのは、人事部人事課の井上陽介課長代理です。

「当社が『日本の大動脈輸送を担う』東海道新幹線と東海地域の在来線を運営するインフラ企業であることはいうまでもありません。また、それと併せ、鉄道を利用されるお客様に心地よく旅を楽しんでいただくために質の高い移動手段を提供していくサービス業、という側面も有しています」

JR東海で障がい者が活躍している業務としては、営業や事務に加え、技術職の仕事もあります。“営業”の仕事とは、たとえばお客様と対面で乗車券を販売するフロントサービス業務。東海道新幹線の全駅にフロントサービスを担当する社員が配置されています。“事務”の仕事は、どの企業にも共通するオフィスワークです。そしてこれに加え、「技術職として業務に携わっている社員もいます」ということです。

「鉄道の技術職というと、“現場”のイメージが強いのではないでしょうか。もちろん、車両のメンテナンスなど現場での仕事もありますが、その一方で線路や架線の補修・保全などさまざまな工事の計画を立てそのスケジュール管理を行う、という業務に従事している技術職の社員も大勢います」

JR東海では採用にあたり、さまざまな部門でマネジメントに携わる「総合職」、主に鉄道部門で技術力・専門性を発揮する「プロフェッショナル職」、エリア限定でオフィス部門の事務実務を担当する「アソシエイト職」の3職種を用意しています。

「業務内容は広範にわたっており、それぞれの方の適性や得意分野に応じて職種が選択できますから、やりがいをもって働いていただいていると思います」

もちろん、各々の業務内容は、冒頭に紹介した井上さんの説明のとおり、障がいの有無での差などはまったくありません。

チームワーク、一体感、一人ひとりの力の総和が
障がいへの理解をもたらす

たとえば列車の運行には、総合職、プロフェッショナル職、アソシエイト職の3職種それぞれの社員が、自分の担当する業務を通じてかかわっています。その部署と人員は、あまたにのぼります。

「当社の事業、広くいえば鉄道事業の特徴は、1人で完結する仕事など一つもない、という点にあります。当社の場合は、業務に携わる個々の社員が、自分の専門性を活かすとともに、各部門とのチームワーク、言葉を換えるなら力の総和により列車を運行しています。私たちが事業を行うにあたり最大の使命としているのが“安全”を守ること。これを成し遂げるためには責任感を根底に持ち、みんなの力を合わせなければなりません。この考え方や意識を全社員が共有しており、障がいのある・なしに関係なく、全員が助け合いながら業務を遂行することが当たり前のこととして行われるのです」

『自分の専門性を活かす、チームワーク、力の総和、一体感、助け合いの心、当たり前を確実に成し遂げる…』。JR東海のこうしたスピリットはすべての職場に浸透しています。

「障がいの内容と必要な配慮については、入社前にしっかりと伺い、その情報は配属先の部署に伝えます。しかし、言われたからではなく、その方の障がいに応じた配慮はごく自然な形で行われています。なぜなら、そうした行動がチームワーク、力の総和、一体感などと同一線上にあるからです」

職場は、いわば1本の列車。その列車をダイヤどおりに運行する――日々の業務をとどこおりなく進めていくのに不可欠なのは何なのかを、JR東海の社員なら誰もが理解しているのです。

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