障がい者雇用の取り組み vol.065
2017/08/02

新たな挑戦を
続けることで
安心して長く
働ける環境をつくる

プロフィール

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

人事部 採用マネジャー
大里 錦三
ダイバーシティ推進部 マネジャー
吉田 希美枝

多様な価値観を反映した「近くて便利」を提供するため
ダイバーシティの推進に取り組む

おおさとさん店舗数、来客数、売上など、コンビニエンスストア業界をリードし続けるセブン-イレブン・ジャパン。同社は全国に19,500店以上の「セブン‐イレブン」を展開し、各地域で「近くて便利」な店舗づくりを実践してきました。そんな同社の事業を支えているのが、加盟店オーナー様のバックアップをする本部スタッフや直営店舗で働く販売スタッフです。

「私たちの使命は、地域の方から支持され、つねに利用していただける店舗づくりをすることで、全店舗の約98%に上るフランチャイズのオーナー様を支援していくことです。そんな事業形態から当社が求める人材像は2つの特徴に集約されます。それが『誠実であること』と『挑戦し続けること』ができる人材です」

そう求める人材像について説明するのは、人事部採用マネジャーの大里錦三さん。加盟店オーナー様に対して誠実な心をもって支援することが何よりも大切であり、さらに選び続けられるお店づくりには変化に対応し続けることが不可欠となり、常に挑戦する姿勢が求められるといいます。こうした人材を獲得・育成するために、同社では「差別のない公平・公正な雇用、異動、昇進」を掲げて多様な人材が活躍できる風土を創り上げてきました。当然、その中には障がいのある人も含まれ、同社では現在、約180名の障がいのある社員が働いています。

そして多彩な人材がもつポテンシャルを最大限に活かせる環境づくりに注力しているのが2016年5月に開設したダイバーシティ推進部です。
「常に変化するお客様のニーズに対応するためには、多様な視点、価値観、生活観を反映した『近くて便利』な店舗運営が求められます。そのため、障がい者を含めた多様な人材が多様な職域で活躍できるためにも、ダイバーシティ推進部の役割は重要だと感じています。特に働く環境づくりにおいては人事部と連携することで、様々な個性の社員が働きやすい環境づくりに精力的に打ち込んでいます。そして、社員の皆さんが長く安心して働ける環境を創造していきたいと考えています」
と同社のダイバーシティに関する考え方を説明するのはダイバーシティ推進部マネジャーであり障害者職業生活相談員でもある吉田希美枝さん。当然、障がい者が働きやすい環境整備に対しても、人事部と連携を図りながら様々な取り組みを行っています。

インターンシップや個別支援など
多彩な取り組みを行う

よしださんセブン‐イレブン・ジャパンでは、これまでも障がい者雇用に対して安心して就労いただくための取り組みを実践してきました。その一つに店舗で働きたいという障がい者に対する直営店舗でのインターンシップがあります。

「実際に店舗での就業体験を通じて、障がい内容と業務内容を照らし合わせて『何ができて、何ができないか』を把握することができました。それが、就労後のミスマッチ防止につながるだけでなく、販売という仕事への理解ややりがいを感じていただく機会としても大いに機能してきました」(大里さん)

さらに本部スタッフや各地域の会計を担当する会計スタッフなどは、個別対応を行うことで、障がいに合わせた支援を実践してきました。このようなきめ細やかな対応の積み重ねの結果、2.17%(2017年4月現在)という雇用率にも繋がっているのだと思います。

そして、同社では新たな取り組みにも挑戦しています。例えば、店舗で聴覚障がいのあるスタッフに、耳マークのバッジをつけて働いてもらう実験的な取り組みも行っています。

「来店されるお客様に、聴覚に障がいがあることをバッジで知っていただき、スムーズなコミュニケーションを図ることが目的です。また、加盟店における先進的な取り組みを社内報で紹介するなど、当社のノーマライゼーション推進のあり方を積極的に全社員に発信しています」(吉田さん)

こうしたセブン‐イレブン・ジャパンの取り組みは、CSV(creating shared value)の考え方に則った、利益を上げながら社会的な課題の解決を図るというものです。創意工夫しながら障がい者が活躍できる環境や仕組みづくりにチャレンジするセブン-イレブン・ジャパン。その姿勢は、まさに変化に対応し続ける同社の企業姿勢そのものといえるでしょう。

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