株式会社オプテージ
総務室 人事労務部 DE&I推進チーム
チームマネージャー
村尾 智広 氏
オプテージは関西電力グループの中核会社であり、eo光やmineoを中心とした個人向けサービスだけでなく、インターネットやネットワークを中心に、クラウド、セキュリティ、データセンター等、法人向けにも幅広いサービスを展開している総合情報通信会社です。
そんな同社の人財に対する基本的な考え方は、DE&Ⅰ(Ⅾ=ダイバーシティ、E=エクティ、Ⅰ=インクルージョン)の考え方に集約されています。様々な違いを持つ人が集う「多様性」、個々の違いや状況に応じた支援により等しく活躍できる機会を提供する「公平性」、個々の違いを認めてその良さを生かす「包括性」を大切にし、多様な背景を有する社員が活き活きと働いています。
「多様な人財の中には、国籍、性別、年齢などと同じように、障がいのある社員も含まれており、障がいがあっても個性を活かして働ける環境づくりにも力を注いできました。しかし、障がい内容を特別扱いするのではなく、それぞれの得意とする分野・能力等に応じた業務を付与しています。当社が望める人財像は、障がい有無関係なく、仕事に対して『will』のある人です。当然障がいを理由にできないことは配慮しますが、基本的には他の社員と分け隔てることなく各部署で活躍していただけるように心がけています」
このように自社の障がい者に対する基本的な考え方について語るのは採用業務全般における責任者である村尾氏です。このDE&Ⅰの推進により、同社では様々な障がいをもった社員が多数働いていており、働く職域も幅広く、管理部門をはじめ、営業部門、技術部門などに在籍するなど、まさに適材適所で活躍しています。
オプテージでは、障がいのある社員が働きやすいように制度や設備の充実にも力を注いでいます。まず、スーパーフレックスや在宅勤務制度を導入しており、障がい内容や体調面を考慮しながら柔軟に勤務できる環境を整えています。また、設備においては、バリアフリーであることはもちろん、車椅子でも利用しやすい低めのコピー機の設置、廊下などの手すりは点字対応にするなど、きめ細やかな対応が行われています。また、障がいに合わせた支援も積極的に導入しており、例えば、聴覚障がいの社員には電子メモパッドの支給やweb会議では字幕機能を用いたり、積極的なチャット活用など、円滑なコミュニケーションを図っています。
また、同社は新卒採用の他、キャリア採用、障がい者採用の方も数多く入社しています。
「オプテージに入社される方に対して大切にしているのが入社時のオンボーディング支援制度です。新しく入社した方が当社の環境にいち早く慣れてもらうため、職場でのOJTの充実とともに、入社後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月のタイミングで人事との面談を行い、働く上での不安や不便をヒアリングした上で適切なアドバイスと職場の改善などを図っています。同時に自己啓発にも力を注ぎ、通信教育の全額会社負担(期間内に修了が条件)や、ITスキルやロジカルシンキングなどを学べる動画学習サービスのアカウントを全社員に付与し、主体的に学んでもらえる環境を整備しています」(村尾氏)
さらに同社では、障がい者と一緒に働く社員の理解促進も務めています。例えば、グループ会社の中に特例子会社があるため、そこで実際に働く障がい者の講演や、車椅子体験・視覚障がい者体験(目隠しで歩く)等などを行い、意識醸成も高めております。
どのような社員も働きやすい環境づくりを行うことで、オプテージの離職率は2024年度では1.74%と極めて低い数値となっています。これまでDE&Ⅰを推進しながら長期的に安心して働ける環境を実現した結果、離職率低減にもつながっているようです。そして今後、さらに全社員が生き生きと働くことができる会社をめざし、更なる事業発展に取り組んでいます。