障がい者雇用の取り組み vol.075
2018/05/31

グループの
雇用に関する
知見やノウハウを
最大限に活かして
環境整備にあたる

プロフィール

株式会社カネボウ化粧品

人事総務部門 人財開発グループ 部長
中山 元博
マネジャー
長田 裕司

過剰な配慮はしないという方針のもと
主体的に働く障がいのある社員が活躍

「カネボウが理想に描く最高の美は、『自分らしく輝いて生きる姿』。
そのために、お客さまの持つ、本来の美と個性を最大限に引き出すパートナーになることをめざしています。
私たちは、そのことを、FEEL YOUR BEAUTYという言葉でお客さまにお約束し、活動しています」

そんなカネボウ化粧品には、職場環境を構築する上でも、理念を持って環境を整備しています。それは「社員がお互いの個性を認め合う環境」「個人の大胆な挑戦を歓迎」「一人ひとりが自主的にキャリアを高めていく」というものです。こうした風土の中で、社員は個性を生かした働き方を実践しています。

障がいについても同社では一つの個性と捉えて、「自分らしいキャリアを築き上げていこう」という方針を掲げており、現在、カネボウ化粧品では、全国の拠点で約100名の障がいのある社員が活躍しています。

なかやまさん「当社では障がいのある社員に対して過剰な配慮はしていません。障がい内容に応じた支援機器の導入や仕事を遂行する上で必要な配慮はしますが、基本的な仕事内容はその他の社員と同じです。上肢、下肢、体幹、内部、聴覚など、さまざまな障がいのある社員が、人事総務、経理、マーケティングなど幅広い部門で活躍しています。自分を高めることに積極的に取り組む意欲的な方や新しいことにチャレンジしたいという成長意欲のある方に入社していただいています」

そう語るのは人事総務部門 人財開発グループ部長の中山元博氏。100名の障がいのある社員がさまざまなフィールドで活躍していることは、カネボウ化粧品の障がい者雇用に対する積極的な取り組みの現れといえるでしょう。

グループで培ってきた知見やノウハウを共有し、
誰もが働きやすい環境づくりに積極的に挑む

カネボウ化粧品の場合は、花王グループの一員という背景が大きなアドバンテージを生んでいます。雇用に対するさまざまな事例、ノウハウを共有しながら障がいのある社員の支援策などを講じてきました。

「花王グループでは、障がい者サポーター制度を導入し、グループ全体で障がいのある方が働きやすい環境づくりに注力しています。年に1回、仕事や障がいで不安に感じていることがないか、状況を把握するために、障がいのある社員にアンケートを実施しています。アンケートの結果を踏まえて、状況に応じて個別面談を実施し、改善できる点は速やかに実行しています。例えば、障がい内容に合わせた支援機器の導入、あるいは仕事の進め方の改善などを通じて、スムーズに業務を進めることで円滑なコミュニケーションが図れるように支援しています」(中山氏)

ながたさんカネボウ化粧品では、社員一人ひとりに合った活躍できるさまざまなフィールドを用意しています。人事総務部門 人財開発グループマネジャーの長田裕司氏が説明してくれました。
「互いに理解しあえる環境が大切だと考えていますので、入社前に面談を実施しています。不安なことやサポートが必要なことを事前に伝えていただき、どのような配慮が必要なのか丁寧に確認しています。面談を実施することで、就業に対しての不安を払拭し、入社後に安心して仕事に取り組めるよう支援しています」

こうした取り組みも、カネボウ化粧品の人材に対する考え方である「個性を認め合う環境づくり」の一環として捉えることができるでしょう。

このように障がいのある社員が働く環境づくりに取り組むカネボウ化粧品ですが、今後の取り組みついて中山氏は次にように話します。
「障がい者雇用に関して、特にゴールを定めていません。今できることから改善していき、その積み重ねによって障がいの有無に関係なく社員が持っているポテンシャルを最大限に発揮できるような環境づくりをしていく。そのスタンスを守りながら、これからもチャレンジし続けていきたいと考えています」

※部署・役職等は2017年11月現在のものです。

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