障がい者雇用の取り組み vol.108
2021/10/05

社員の「働く」
をデザインし
活き活きと
働ける環境を

プロフィール

株式会社イトーキ

人事本部 人事部 人財採用課 課長
中澤 裕華子
チームリーダー
宅和 勝裕

得意を活かして能力を発揮することで
誰もが活き活きと働ける環境をつくる

株式会社イトーキは、創業以来130年以上にわたり、人々が快適に働けるオフィス空間をデザイン・提供してきたオフィス家具メーカーです。人々にとって活き活きと働ける環境を築くことによって、活力ある社会を実現するために、同社では「明日の『働く』を、デザイン」し続けています。

なかざわさん「私たちはお客様に活き活きと働ける環境を提供しています。当然ですが、それは自社で勤務する社員に対しても同じです。『人も活き活き、地球も生き生き』という理念の実現をめざし、『社員の心と身体の健康』を重要課題の一つと捉え、働くことについて社員が『たのしい』と感じられるように様々な取り組みを行っています」

そのようにイトーキの人材に関する考え方についてお話しされるのは、人事本部 人事部 人財採用課 課長中澤裕華子氏です。同社ではデザイン性が高く使い心地の良いオフィス家具やスタイリッシュな執務室などはもちろんですが、多様な働き方を支援するための制度、社員の健康を管理する仕組みなどを多数用意しています

「それはもちろん、障がいのある社員に対しても同様です。『障がいがあるからこれはできない』ではなく、できること、得意なことで能力を発揮して活躍してほしい。そうした思いもあり、当社では障がいの有無に関係なく、誰もが同じ業務に就いています。特別な部門や仕事を設けるのではなく、元々ある業務に対して、一人ひとりの特性を活かせる業務に就いてもらっています」(中澤氏)

適性や能力、経験などによって、配属先や具体的な業務を決める、まさに「適材適所」の方針によって、同社では様々な部門で障がいのある方が活躍しています。

たくわさん「空間デザイン、プロダクトデザイン、営業事務、工場での管理・経理業務、本社での経営企画、人事、情報システム、工場内での生産オペレーターなど、本当に様々な部門に配属されています。私たちは、せっかく入社いただくのだから、しっかりと活躍してほしいと思っています。そのため、配属にあたって『欠員が出たから補充する』という考えはありません。一人ひとりの適性、能力、経験を考え、その方が活躍していただける部門に配属しています」

配属方針について、同じく人事本部 人事部 人財採用課 チームリーダー宅和勝裕氏はそのようにお話しされました。

一人ひとりに合わせたフォローを行うことで
職場定着につなげていく

入社した方全員に活躍してもらうためには、やはり業務上必要な配慮、定着支援などが不可欠です。イトーキでは、個人に合わせた配慮やフォロー体制を築いています。

「一人ひとり個性が異なるように、同じ障がいでも必要なサポートは異なります。そこで、困りごとのヒアリングや相談できる機会として、人事主導で定期面談を実施しています。障がいのある当事者との面談は、どの社員も年1回実施します。そのほかに、希望や必要に応じて上司も含めた3者面談、時には上司と人事の2者面談などを実施します。また、頻繁にフォローが必要だと感じた方には、面談回数を増やすなどの対応をしています」(中澤氏)

ほかにも、同社では聴覚障がいの社員向けにスマホアプリを導入したり、配属先のメンバーに対して障がい特性の理解を深めるためにハローワークや支援センターとともに個別の勉強会を実施するなど、様々な工夫を行っています。また、中には業務量を調整して負担がかかり過ぎないようにフォローするケースもあると言います。

「せっかく一緒に働くのですから、自分も含めて快適な空間で楽しく働いてほしいと思っています。やはり働いている時間というのは、人生の中で大きなウエイトを占めています。その長い時間に対して、社員が自分の特性を活かして働きながら、やりがいを感じることができることが、私たち人事にとっても喜びになります」(中澤氏)

快適な空間を設計するイトーキ。最後に、そんな同社で活躍するための「コツ」について、宅和氏にお話しいただきました。

「イトーキに入社される方は、新卒ならこれまで学んできた学問を、中途の方ならこれまでの業務経験を活かして働きたいと思うでしょう。もちろん、最初は皆さんの適性に合わせて配属するため、そういう業務をお任せするかもしれません。でも、イトーキには様々な仕事があります。そのため、この仕事、と決めつけるのではなく、様々な業務を見て、自分の可能性を広げてほしいと思っています。イトーキでは多くの経験が積めるように、契約社員で入社した場合でも正社員登用試験制度が用意されています。また、試験でなくても、無期雇用への転換制度もあります。ですから、ぜひ当社で自分の可能性を見つけてみてください」(宅和氏)

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