障がい者雇用の取り組み vol.077
2018/07/18

人材が最大の財産
という考え方から
各種制度と個別対応で
働きやすい環境
づくりに取り組む

プロフィール

株式会社大和総研ホールディングス

人事部 人材開発課長 次長
神田 亜希子

ダイバーシティの観点から
誰もが活躍できるよう選考段階で相互理解を図る

かんださん大和証券グループのシンクタンクとして、「リサーチ」「コンサルティング」「システム」の3つの分野で付加価値の高いサービスを提供している大和総研ホールディングス(以下、大和総研)。リサーチ部門では、日本経済や世界経済、金融市場などの幅広い分野で調査・分析を行ってタイムリーに情報を発信しています。コンサルティング部門は、顧客が抱える様々な課題の共有や、顧客も気づいていない潜在的な課題を見つけ出し、それらを改善できるソリューションを提供しています。さらにシステム部門では、大和証券グループ各社の業務を支える情報システムの設計・構築から保守・運用に至るまでトータルサポートを実践しています。

このように3つの分野において幅広いサービスを提供する大和総研では、「人材こそが最大の財産」という考え方で採用活動や人材育成に当たってきました。また、多様な個性が活躍できる環境を整えるなど、ダイバーシティに対しても積極的な活動を行っています。その一環として、障がい者採用にも力を注いできたと同社の人事部人材開発課長の神田亜希子氏は次のように説明します。

「当社の障がい者採用は、新卒を中心に行ってきました。特に障がい内容に合わせて業務を切り出すのではなく、配属された部署で、その他の社員と同じ業務を同じ立場で担当しています。そこに特別扱いはありません。もちろん、障がい内容によって『できること』と『できないこと』があるので、遂行が困難な業務については他の社員が代わって担当するなど各職場で配慮しています」

このように大和総研では、障がいの有無で仕事の内容に変わりはなく、障がい内容に合わせた柔軟な対応でスムーズに仕事ができるように配慮しています。また、選考段階では人事担当者と共に部門の責任者も、求職者の「できること」と「できないこと」を把握して入社後のミスマッチを防止しています。

人材こそがシンクタンクの最大の財産
その基本的な考え方から
社員が働きやすい環境づくりに挑む

現在、大和総研では、総務、人事、経営企画、経理などの管理部門を中心に20数名の障がいのある社員が活躍しています。それぞれが個性を生かしつつ、高いスキルを身につけています。その背景には充実した人材育成や働きやすい環境づくりを積極的に行う大和総研の取り組みが大きく影響しています。

「当社では人材が最大の財産と考えていますから、人材育成と社員の働きやすい環境づくりに力を注いでいます。人材育成に関しては新入社員導入研修から階層別研修など各研修の充実を図ると共に、各種資格の取得支援を行っています。またグローバル化するビジネスに対応するため、外国人のネイティブスピーカーとのフリートークなども定期的に開催しています。これらの各種支援や学びの機会は総合職、一般職関係なく希望者に提供しています」

同様に福利厚生についても、社員が働きやすいように様々な配慮が組み込まれています。例えば、有給休暇は1時間単位で取得できるため、有給休暇を利用して通院することが可能です。またフレックスタイム制を導入しているため、朝の通勤ラッシュを避けて出社することもできます。このような各種制度によって社員の働きやすい環境を整える大和総研。働く人材のことを考えた様々な制度によって、誰もが働きやすさを感じていると言います。

「障がいのある社員とは定期的に個人面談を行い、仕事上での悩みや要望などをヒアリングする機会も設けています。そこで出てきた課題については人事と各職場とが話し合うことで改善を行っています」

充実した各種制度や個別対応によって、大和総研はより良い社会人生活が送れるように働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

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