障がい者雇用の取り組み vol.87
2019/06/21

企業理念に掲げた
職場環境の
創出実現へ向け
CSR活動を
はじめとする
多様な施策を展開

プロフィール

株式会社ベルシステム24ホールディングス

人材開発部 人事労務グループ
マネージャー
上山 政喜

企業理念を実現すべく
障がい者雇用の場でもさまざまな取り組みを展開

かみやまさんコールセンター事業の大手、株式会社ベルシステム24ホールディングスの障がい者雇用の根幹にあるのは、以下の「企業理念」です。

「3万人を超える社員が勤務する当社では、企業理念を『イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える』とし、『多様な人材が、楽しく、安心して働ける、人に優しい職場(コミュニティー)』を創出することが、当社の社会的責任であると考えています」
「多様な人材」の“多様”について、ここでは「障がい者雇用への取り組み」に絞って紹介していきます。お話をうかがったのは、人材開発部人事労務グループマネージャー上山政喜氏です。

「企業理念とそれとの関連で述べられているように、当社ではCSRの推進にとりわけ力を入れています。たとえば、障がい者の雇用。障がい者の雇用についての考え方は、遵守すべき法令雇用率2.2%を超える雇用の実現です。2019年5月末の雇用率は、約2.28%。これを直近で2.4%に、そして3年以内に3%を達成したいと考えています。ただ、数字と併せて重要なのは、その中身です。雇用した方全員に、楽しく、安心して働ける、人に優しい職場でなければ企業理念を実現したとは言えない。重要なのは、障がいおよび障がい者に対する理解の促進。ご承知のように障がいの内容はそれぞれ異なります。これをきちんと理解していないと、業務内容や働き方でミスマッチが生じてしまいます。それを避けるため、直近でこの2年間、半年に一度、外部講師を招いて障がいへの理解を深めるためのセミナーを開催しました。参加対象者は全国の拠点の採用担当者が中心です」

同社にとってこういった取り組みは、障がいおよび障がい者理解への入り口と言って良いでしょう。なぜなら、上山氏によると、既にさらに一歩進んだ取り組みに取りかかっているからです。

「障がいのある方と、現在、一緒に働いている人たちを対象として、ワークショップを行う予定です。障がいのある方に対する配慮については、『人を大切にする』『人に優しく接する』といった当社の企業文化が浸透しており、行き届いていると思います。ワークショップの目的は、配慮のその先、障がいのある方へのより深い理解です。ワークショップの中で、『協働する中こんなことがあったが対応に迷った』といった悩み等を自由に話してもらいます。さらに議論を通じて、関係の円滑化についても考えていきます。これにより障がいのある方への理解と意識が一層高まれば、結果として長期雇用にもつながっていくはずです」

誰もが楽しく、イキイキと、やりがいをもって働く
障がいのある社員と会社が協働しチャレンジする

ベルシステム24ホールディングスは、「多様な人材の多様な働き方を通じて活躍機会を提供する」を実現するため、障がい者雇用にも積極的に取り組んでおり、実際にどのような形で行われているのか、象徴的な事業を上山氏に紹介していただきました。

「2018年の11月、障がい者が高品質なチョコレートを製造することで知られる人気チョコレートブランド「久遠チョコレート」と連携し、当社の障がい者社員が製造を行う新たなチョコレート工場を、愛知県豊橋市に開設しました。久遠チョコレートの運営主体は、障がい者に対し多様な就労支援を行う『一般社団法人ラ・バルカグループ』です。工場開設は、同法人の運営方針と活動に共感したことによります。久遠チョコレートは全国展開しているブランドですから、やりがいのある職場です」

工場の開所式には、ベルシステム24ホールディングスの柘植一郎社長が出席しました。その席で柘植社長は、開所式参加者に、印象深いお礼の言葉を伝えました。

「チョコレートは、失敗しても溶かして作り直すことができます。失敗をしてももう一度やり直せば大丈夫。そんな、お互いの存在を認め合うような、寛容なコミュニティを大事にしたい」
この言葉は、「人を大切に」「人に優しく」という同社の企業文化を表しています。

「障がいのある方の活躍機会の創出については、久遠チョコレートだけではありません。2019年2月、本社オフィスラウンジに“カフェ”を開設しました。運営は、障がいのある社員が行います。業務内容は、ご来社されたお客様と社員へのコーヒーサービスで、バリスタから美味しいコーヒーの淹れ方を学んだ障がい者社員が、ていねいに淹れています。チョコレート工場、カフェともスタートしたばかりで就労者数はまだ少数ですが、今後も拡大を図っていく方針です。障がいのある社員が、楽しく、イキイキとやりがいをもって働くことのできる職場の創出。会社と社員がチャレンジする。このチャレンジしていくスピリットも、当社の文化です」(上山氏)

障がい者雇用が、多様な人材が活躍するビジネスモデルの新しい可能性を拡げる。ベルシステム24ホールディングスには、このようなビジネスモデル創出を期待したいところです。

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