障がい者雇用の取り組み vol.33
2014/03/31

障がい者雇用への
取り組みは
常にその将来へ向け
新たな活動を展開する

プロフィール

富士ゼロックス株式会社

人事部人事グループ グループ長
中里 典夫
人事部人事グループ
塚本 由美

「多様性の受容」が風土として
ごく当たり前に定着している

富士ゼロックス株式会社1970(昭和45)年、富士ゼロックスのテレビCMが大ヒットしました。キャッチコピーは「モーレツからビューティフルへ」。当時、日本は高度経済成長のまっただ中にあり、そのためモーレツな、つまり「寝食を忘れて業績向上に邁進する企業戦士」であることが当然とされていました。これに対し富士ゼロックスは、「それで人間の生活は真に豊かになるのか」と問いかけたのです。「それでよいのか」という現状に対する問いかけは、40数年を経た今に至るまで、普遍性をもって生き続けています。同社の障がい者雇用への取り組みもその一つです。

「富士ゼロックスでは、多様性(ダイバーシティ)という考え方がごく当たり前の風土になっていると思います。障がい者雇用についても、ダイバーシティは企業競争力の源泉という方針を掲げ、さまざまな活動を推進していす」

こう話されるのは、人事部人事グループのグループ長・中里典夫さんです。

障がい者雇用の推進は、富士ゼロックス単体を超えて、すべての国内子会社との連携“オール富士ゼロックス”で行われています。“オール富士ゼロックス”の協力に関しては、その担当者である人事グループの塚本由美さんにうかがいました。

「国内の子会社は39社。各社の経営に対し、障がい者雇用の意識向上のため事例を共有する作業を始めています。ただ、意識向上といっても、法令遵守だからという紋切り型で臨むのではなく、『困ったことがあるなら、一緒に考え、一緒に解決し進んで行きましょう』という姿勢を大事にしています。各社の雇用状況や採用事例を把握するだけではなく、採用・定着に苦労している会社の中に入り込んで、課題や対応策を一緒に考えています。その結果、富士ゼロックス単体だけでなく、オール富士ゼロックスで雇用が増えています」

障がい者雇用のあり方を
未来にわたり開拓し続ける

塚本さんは、障がい者雇用に臨む姿勢について、「一緒に考え、一緒に問題を解決する」ということを強調されました。重要なのはこの姿勢が、人事部内の活動だけにとどまっていないという点にあるのです。以下、中里さんのお話を紹介します。

「当社には、印刷会社をはじめ大量にドキュメントを作成するお客様に対し、ソリューション提案を行っている営業部門があります。そこでは、私どもの高速複合機を使って障がい者の方がドキュメントの作成や出力業務を通じて活動できる場を創るご提案を行っています。お客様とのコラボレーションでワークショップを開き、そこにお客様の採用担当者に来ていただく。そして『このようなことをやっておられる会社があります』とか、『わたくしどもではこのような支援も可能です』と、障がい者雇用について事例を紹介することで、お客様の問題解決に資する提案に結び付けていくわけです。コーポレート部門である私たち人事ではなく、営業部門が現場主導で、お客様に障がい者雇用に関する情報発信をしている。これは『自ら考え行動』することを大切にする富士ゼロックスらしい取り組みだと言えます」

「一緒に考え、一緒に問題を解決する」ということでは、2013(平成25)年9月にスタートした『一般社団法人企業アクセシビリティ・コンソーシアム』の発起メンバーへの参加も注目すべき活動です。

「たとえば、法定雇用率を遵守するということも重要ですが、それだけでなく新しい障がい者雇用について、どうあるべきかをより深く考えていく取り組みも必要です。この会では、たとえば企業の成長に資する障がい者雇用のモデルをどのように構築していくか、1社だけでなく多くの企業が連携し個々の事例、ノウハウを共有することでより良い人事施策に活かしていくという活動を行います。そして成果はもちろん、やらなければならないことを社会へ向けて発進していく。将来へ向けた、大きな意義のある取り組みだと考えています」(塚本さん)

多様性の受容は、具体的な活動があってこそ実を結ぶものです。富士ゼロックスは、今後も間違いなくその開拓者としての道を進み続けることでしょう。そしてこれが、オール富士ゼロックスの“ビューティフル”の継承にほかなりません。

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